2022/11/18

【植物】オジギソウが「お辞儀」するわけは?昆虫から身を守るためだった

 


オジギソウは葉に触れたり夜になると葉が閉じることで子供にも人気があるが、長年の謎だった葉の開閉の仕組みを、今回埼玉大学などの研究チームが解明したという。
それは、昆虫に食べられるのを防いで身を守る行動だった。


オジギソウ

オジギソウ(含羞草)は、学名を「Mimosa pudica(ミモザ・パディカ)」というが、「mimosa」はギリシャ語の「身振り、真似」の意味を持つ「mimos」が語源で、「padica」は「内気な」の意味がある。


また、中国では「羞恥草」と呼ばれ、これも類似の意味を持っている。



和名の「含羞草」の由来は、葉に触れると「お辞儀」をするように動作することからだが、「眠り草」の別名があるのは、夜間になると葉が閉じるためだ。


また海外では「Earthquake plant」とも呼ばれ、「地震予知草」と訳されているが、昔から「地震予知」を行う草としても親しまれてきた。


私は地震前兆研究家として植物の地震前兆現象も研究しているが、オジギソウは地震発生に先立って日中でも葉が閉じることがある。

また、地震発生の前に一斉開花する可能性があり、この現象についても観察を行っている。


今回の記事では、地震から離れて、オジギソウが「お辞儀」する仕組みを科学的に解明したという研究発表を紹介する。


新たな発見

2022/11/14のテレビNHK第1放送の報道によると、埼玉大学などの研究チームが、遺伝子組み換えの技術を使い実験した結果、葉が動く仕組みを解明するとともに、昆虫から身を守るため葉を動かしていると結論づけたと発表した。



これまでは、葉が動く詳しい仕組みや理由は解明されていなかった。


埼玉大学の豊田正嗣教授らと愛知県の基礎生物学研究所の研究チームが、遺伝子組み換えの技術を使って実験した。


研究チームは、葉に含まれるカルシウムが光るようにしたオジギソウを用いて観察したところ、葉が傷つくとカルシウムが信号の役目を果たして、葉の付け根ねどの「葉枕」(ようかん)という部分に伝わり、葉が動くことがわかった。


この「葉枕」を無くして、葉が閉じないオジギソウを作って比較したところ、およそ2倍、昆虫に食べられる量が増えたという。


下記の中日新聞のサイトで、葉の開閉の様子を紹介した動画が見れる。


お辞儀して昆虫を退治

このため、研究チームは、オジギソウは昆虫から身を守るために葉を開閉していると結論づけた。

この研究結果は、11/14に英国の権威ある科学雑誌『Nature』の関連誌『nature commuunications』に掲載された。


英語の難解な内容になるが、この論文は下記のサイトからPDF形式でダウンロードできる。



豊田教授は、NHKの取材に対して「身近なオジギソウの謎を最先端の技術で解明できた。オジギソウの運動は、ほかの役割もあると考えられるので、世界中の研究者に動かないオジギソウを配り、調べてもらいたい」と話した。


これまで、オジギソウが葉を閉じる謎は「虫を驚かせるため」とか「食べられる葉が少ないように見せるため」など諸説があったが、今回の研究で1歩前進したといえる。


お辞儀をしないオジギソウによりバッタを使った実験では、バッタが葉を食べ始めると一斉に葉を閉じるため、バッタは閉じた葉に脚を挟まれたり、足場が無くなったりして、それ以上食べるのをやめて去って行くのが観察された。


つまり、昆虫がやって来て葉の上に乗った際には、丁寧に「お辞儀」したような動作をして、バッタを退治することができるのだ。

人間の子供がイタズラしても「退治」はできない。

地震予知草としては?

このような新たな発見が学界で認められれば、非常に画期的な前進となるだろう。

そして私の地震前兆の研究にとっても、無視できない事実となる。


オジギソウやネムノキ系の植物は、私のこれまでの観察では、本来は朝になると葉が開くところが、ずっと完全に、または半分くらい閉じた状態になることがある。


周辺で地震が発生する際にこのような動作を取ることの理由がわかれば、植物の地震予知の研究にとっても大きな一歩となるかもしれない。


私は昨年5月に種を蒔いて育てたが、基本は「1年草」とされて、冬季に枯れてしまう。

今年は6月に苗を購入して育てたが、11月中旬になって開花しなくなって元気がなくなり、そろそろ終わりを迎えようとしている。

来年新たに育て始めるまで半年間ほどは観察が中断されるだけでなく、あのピンク色の花が見れなくなるのも寂しいものだ。



※現在オジギソウは種しか購入できないが、同様に夜間に葉が閉じるものとしてエバーフレッシュ(アカサヤネムノキ)はAmazonで多く販売されていて、この季節でも地震の前に葉が閉じる現象の観察ができる。