【大谷翔平選手】2016年、日本ハム時代に、食べ物に関しての欲は持っていないと語っていたが、食べるものに関して「美味しい」「まずい」を超越して、まるで修行者のようなストイックさを見せていた。
■大谷選手の食生活
2016年、日本ハム時代に、食生活に関して、こう語っていた。
「食べ物に関しての欲は持っていないです。やりたいことを崩してでもおいしい物を食べたいという感覚はない」
まるで修行者か聖者のようにストイックだ。
減量期には徹底して、今でいうところの「糖質制限食」を実践していた。
■ミニマム食生活
これを書いている私(百瀬直也)も、「1日1食おかずだけ」のミニマム生活を2015年後半から8年以上続けている。
「おいしいものありき」とは真逆の食生活であり、大谷選手のこうした食に対する態度は、共感できるものがある。
日本ハム時代は寮での食事が基本だったが、メジャーで活躍するダルビッシュ有選手から指導を受けた。
ダルビッシュ選手は大谷選手に栄養学とトレーニング理論を伝える。
そして大谷選手は食事から砂糖を排除し、白米ではなく玄米を選択した。
一般の人々にとって、「食べる」という行為は、「快楽の充足」と「健康の増進」という2つの側面をもっているだろう。
だが、大谷選手の場合、前者の食という快楽の追求の側面を、徹底して抑制しているように思われる。
このあたりに、スポーツの世界で流選手になる条件があるのだろう。
■快楽の超越
大谷選手は、日本ハム時代から基本的には同じものを同じ量だけ食べて、メニューも変えなかった。
本人曰く、「その方がいろんなことがわかりやすい」し、「味は二の次」だと語っていた。
多くの日本人にとって、食べることは快楽(美味しいものを食べたいという欲)を満たす側面にウエイトがかかる。
大谷選手のように、そのような快楽追求の次元を超えたところへすぐに行けるのは、元々本人がもっていた目的志向的なストイックさがあって初めて実現できることだろう。
このことは、スポーツ選手に限らず、どんな分野でも同様のことが言えるのではないか。
